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”古田さんのお陰で、優一は動いてくれた。
ちゃんとお礼を言わないとね”
アキは古田に感謝していた。
古田が桜田の背中を押さなければ、二人の距離はもっと遠くなっていただろう。
改めて、古田の優しさと強さを感じていた。
朝から上機嫌のアキ。
こんな上機嫌なことなど、今まであったのかと思うほど。
桜田の存在が、ここまでアキを変えてしまうとは、誰もが疑ってしまうだろう。
”今日は優一と一緒に食事。
何着て行ったらいいかな…、って言ってもスーツなんだけど”
と嬉しそうに独り言を言いながら、鼻歌なんかも歌ったりして、服を選ぶ手にも力が入る。
こんなアキはかつてない…。
女って、何て分かりやすい生き物なのでしょうか…。
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