星に願いを

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「ねえねえ、信明先生! 今日どこかでご飯食べてから帰らない?」 藤子先生が席を外すせば堂々としたアプローチが始まる。 信明と同じ白石区から通ってきている実花先生。 ここ最近はよく食事に誘ったり、わざと退勤時間を合わせて同じ地下鉄に乗り帰宅しているようだ。 しかし毎度上手く言い訳をして切り抜ける信明。 あまりにも実花先生がしつこい場合は、時に私もそのやりとりの“言い訳”として使われてしまう。 「あ・・・、いや。 今日は高校時代の仲間と会うんで・・・。 なぁ、優香先生?」 「へっ!?」 唐突に話題を振られ戸惑う私。 信明は私に目配せをし、話を合わせるよう無言で指示を出す。
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