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「ハァ…ハァ…」
薄暗い夜の町を、全力で走る。
「ハァ…、ハァ…ッ!」
あの連中から逃げ続けて数十分。
細い路地に入ったのが間違いだったと後悔した。
目の前にはオレの身長の2倍はあるかという壁。
とても越えられそうにない。
慌てて引き返そうとするも、ニヤニヤと汚い笑みを浮かべた連中達はもう直ぐ傍まで来ていた。
「へへ、もう逃げられねぇな。
鬼ごっこは終わりだ子猫ちゃん」
「あはは、震えちゃって可愛いー
大丈夫だよ?お兄さん達やさしーから」
「そうそう。だから大人しくしよーね~」
3人横並びで少しずつ距離を縮めてくる。
オレは何も出来ないまま腕を掴まれ、地面に押し倒された。
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