大人のパーカーを被った夢見る少女

22/34
前へ
/373ページ
次へ
離れてた手が再度強く腰を掴んで引寄せられる もうっ……蛍人さんの馬鹿……! 「そう、告白されて振られちゃったの」 「え?」 「はぁ……お前本当に直下型だな、奈々ちゃんが苦しそうだろ?まぁ、俺のせいでも有るけどさ……直接断られたわけじゃないけど……奈々ちゃんはちゃんと言いに来てくれたんだよね?」 少し屈んで私に目線を合わせて優しく言ってくれる …ごめんなさい、さっきは馬鹿呼ばわりしちゃって……。 「あの……」 「妹から散々言われたけど…それとも気が変わって付き合ってくれるって話だった?」 「それは……ごめんなさい」 京介の服をギュッと握る こんな状態でも、私の事を考えて敢えて『自分が振られた』って話してくれる蛍人さん 自分のせいで私の恋が拗れないように… 単純馬鹿な京介とは違う大人な人で、私の初恋に似てる蛍人さん
/373ページ

最初のコメントを投稿しよう!

89人が本棚に入れています
本棚に追加