大人のパーカーを被った夢見る少女

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「奈々、そんなに急ぐと疲れるぞ?」 「もうアンタが現れてたから充分疲れてるからお構い無く!」 大学から離れていつもの公園に来た 東京タワーを見ると何となく気分が落ち着く ベンチに腰掛けれると京介もその隣に座る 「奈々……告白されてたんだな」 「されたわよ、京介と同じ日に」 「マジかよ!?会ってそんなに経ってないのに…」 「…京介からそんな台詞が出て来るとは思わなかったわ」 「何で……」 「好きな人がいるのに告白する京介だから?」 「おいっ……それは違う……確かに焦って告白したけど俺が桜に対する気持ちはもう違うって言うか……認めたく無かっただけで……本当はもう随分前から俺の好きの対象は変わってたと思う……」 姉……有り難う。 あの日来てくれなかったこんなに強気にもなれなかったし、京介の話を落ち着いて聞けなかったかも知れない…
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