大人のパーカーを被った夢見る少女

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両手を取られ包み込む様に握られると京介の体温が伝わる 「奈々は妹、桜の大切な友達……桜の事が好きだった俺を一番知ってる奈々に好きだなんて言っても想いが伝わるわけが無いって…だから、もっと沢山デートしたりしてから言おうと思ってた……けど計算が狂った」 「ふふっ……京介が計算?」 「笑うな、真剣に悩んでたんだから……でも奈々が誰かの物になるかもと思ったら我慢出来なかった」 思わず笑った私の髪を京介が撫でる どうしよう…… 直ぐに答えは出さないでいいって言われたけど… 確かに私の計算も狂った もっと時間を掛けて振り向かせる計画だったのに 「私が好きになった人何人が覚えてる?」 まだ髪を撫でる京介の目を見て言った 「……あぁ、1人だろ?初恋の相手を抜かすと」
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