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某大学をあとにして、ふとバイクを止める。
いったい何人の人間があのベルトを持ってるというのだろうか。
先程出会った男は、今までのベルト持ちの奴等のように俺を狙ってはこなかった。入手の経緯が異なるのか、別の理由があるのかはわからないが。
「やあ、久し振りだね」
不意に声をかけてきたのは
「お前…っ!」
ジュエルディーラーのリョウマだった。
「そんな怖い顔しないで、話にきただけなんだからさ」
おどけた仕草が腹立つ。
「俺もあんたに話があったんだよ…ジュエルが暴走しないってのは、嘘だな?」
「ほーらら、リップサービスだって、いつ気づいたのかな?」
「…間抜けながら、ジュエルを使ってからな」
ほくそ笑むリョウマを見た瞬間、怒りがほどばしる。
「いいねぇ、その顔…」
邪悪な笑みを貼りつけ、彼が取り出したジュエル。
そこに描かれているのはロイヤルブルーの騎士。
「変…身」
『チェーンジ!仮面ライダー!デューク!』『レモンエナジーアームズ!ファトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイ!ファファファファファイ!』
「変身!」
『チェーンジ!仮面ライダー!リベル!』
戦いの火蓋は今、切って落とされようとしていた。
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