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あれから10分そこら。ようやく落ち着いた二人に俺と美穂はホッとした。
「す、すいません…つい」
「…ふん」
微妙な空気だが、どうにか持ち直した士がテーブルのジュエルを指差す。
「コイツを使えば、お前はさらなる力を手にするだろう。だが、力を得れば…より戦いは激化するだろうな。それでも、いいのか?」
「…勇騎」
「俺は…戦いが激化したとしても、守らなければならない人がいる…そのためなら俺は、戦う!」
力強く宣言する俺に、笑みを浮かべた士はそっと千円札を置いていく。
「今日は俺が奢ってやる。ま、せいぜい強くなって、借りを返してくれ」
立ち去る士の背に笑みを返し
「あいよ、確かに借りたぜ…通りすがりの仮面ライダー」
俺は呟いた。
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