Ⅰー9【最愛】特上の笑顔を。

3/36
前へ
/36ページ
次へ
ジロリんと、睨み付けてたやったら、 「俺は、亜弓に、心から好きなヤツと幸せになって貰いたかったんだ。それは嘘じゃない……」 と、浩二はそっぽを向きながら、照れくさそうにボソボソと呟いた。 こいつめ。 泣かせることを、言うんじゃない! と、不覚にも、少しばかり感激しちゃったことは、絶対に内緒だ。 私が、危篤の知らせを受けたとき。 ハルカは、一時心肺停止状態に陥り、本当に危険な状態だったそうだ。 迅速で適切な処置と、ハルカ自身の『生きたい』と言う強い思いがもたらした『奇蹟みたいなもの』だったと、後から聞かされた。 あれから、三日後。 ハルカの様子はと言えば――。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加