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翔子「確かに、優柔不断」
苦笑いしてそう答えた霧島さんはどこか寂しそうだった
明久「けど昨日・・・・・・知恵熱を出して、やっと気づいたんだ。僕が好きなのは雄二だって・・・・・・雄二は確かに僕にとっては悪友の一人でFクラスの仲間だけど・・・・・・女の子になって数ヶ月して恋をして、分かったんだ・・・・・・看病に来て心配そうに覗き込む雄二の顔が中々離れなかった・・・・・・あぁ、雄二が好きなんだって思ったよ。けどね君がいるから諦めようと思うんだ」
そう伝えたとたん霧島さんは涙を流した
翔子「そんなこと、言わないで」
明久「霧島さん・・・・・・?」
翔子「私は、雄二との婚約を破棄してきた・・・・・・雄二を、吉井に任せる・・・・・・」
霧島さんが涙を流しながら伝えた最大級の想い
明久「ごめんね・・・・・・奪う形になってしまって・・・・・・霧島さんには夢があったのに・・・・・・」
翔子「あれ以上、雄二の涙は見たくなかった・・・・・・だからこそ吉井には雄二を任せたかった」
そう言って釘バッドを床に置く霧島さん
明久「それ・・・・・・・」
翔子「それで殴れば邪魔な私はいなくなる」
明久「!で、できないよ!!」
翔子「けど、私はきっとふたりを邪魔してしまう」
明久「それでいいんだよ」
翔子「・・・・・・吉井・・・・・・?」
明久「邪魔してでもいい・・・・・君が一番雄二を想ってたんじゃないか・・・・・・ちゃんとお互いに雄二が好きなんだからさ、ちゃんと向き合おうよ」
翔子「吉井・・・・・・ありがとう」
そういって釘バッドをしまう霧島さん
その瞬間にバンッと屋上が開かれた
雄二「アキ!!」
そこには息の切れた僕の愛しい人がいた
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