第1章 デネブ 青木 翔

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7コメまであるのに、容赦が無いのだ。 「悪いわね~遅くによんじゃって~」 と言ったのは、人事部長の真島サン(女)だ。 とにかくこの会社、女6男4といったところだ。 まあ、杏社長にしては男4は上出来だろう。 とにかく山のような履歴書だ。 「今年から新卒採用はじめたのよお~」 「新卒採用っすか?!」 「一応ね、伊藤ちゃんと二人で対応してるんだけどいかんせん応募が多すぎてねえ~採用枠は2人位なんだけどね~」 まあ50人位の会社に何と100人の応募があるというからオドロキだ。 このうち二人に絞るのはさぞや大変かと思いきや。 「あ~翼、ごめん翔君だったわね。履歴書封を開けたら、取りあえず、学部に分け学部。コミュニケーション系統と、英語、心理、環境、経営は大学レベル関係なくピックアップ。取りあえず明日伊藤チャンが書類で選考するから」 「学部で選考ッスか」 「モチロン。良かったら、明日伊藤チャンいるとき来てみる?」 「まあ、1時間目明日無いッスし。」 「丁度良かった。じゃあ、見にいらっしゃいよ。 なかなか無いわよ。伊藤チャンはすごいわよお」 「伊藤チャンはすごくて忙しいのに何でいないんスか?」 「あらあ、~高校に行ってるのよ、高校。」 「こ、高校!?」 そのすごいとやらスーパー採用高校生の伊藤チャンに 興味を持った俺は、真島さんに高校を教えてもらった。 レベル的には別にごく普通の定時制高校だ。 一応、こそり見に行こうと思った。だけど伊藤チャンの顔を俺は知らない。こそり見に行くが写真がないか聞くと 「ごめんねえ~写真無いのよお。明日来るから明日にしたらあ。それ分け終わったら、ちょっと名前と大学名と学部と学科とおエクセルに入力しておてね。明日伊藤チャンが選考結果入力するから」 「伊藤チャンって年いくつナンすか?」 「伊藤チャン、そうね普通の高校2年生よ。翔君よりは年下よお」 どうも、普通には思えないが、まあいい。真島サンは答えていないようで答えているようだ。 とはいえ、伊藤チヤンて、どんな奴なんだ?!というのが 気になる。
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