1173人が本棚に入れています
本棚に追加
『・・黙っててほしいって、何を?』
『それは・・その・・えっと』
『・・黙ってちゃわからない』
『その、洋書のことと・・あと・・先生が家に上がったこと・・』
それを聞き、先生は洋書を本棚に戻しベッドに腰を下ろしているボクの横に座る
『・・家にあがっちゃまずかったのかい?』
『えっと・・ボクは上がってほしかったんですけど・・母さんは多分知ったら・・先生のことやめさせちゃう・・』
『そうなんだね』
『母さん、ボクの事他人とかかわらせること避けるんで、今日も本当なら先生にボクの家庭教師をするうえで色々細かい決まり事とか言うつもりだったはずなんです・・』
先生はボクの話を黙って聞く
『・・家族以外の人と話す機会、ほとんどなくて・・話すとしても、同級生の子たちと話す話題も無いので・・結局独りで・・でも』
先生を見つめる
『・・さっき先生が母さんのこと助けてくれて、先生と仲良くなりたいって・・思っちゃって・・それで・・』
『ホントはダメだけど、僕のこと家にあげたわけだね?』
『・・スミマセン』
『そうゆうことなら黙っててあげる・・でも』
『・・?』
『てっきり、あの官能小説、同性同士の描写があるからそれを黙っててほしかったのかと思った』
っ・・!!
『・・栗原君、顔赤いよ?』
『よ・・洋書は・・全部内容分かってる訳じゃないので・・』
『そう?・・このシリーズはエッチな内容だよほとんど・・』
『せんせい・・っ』
全部・・なんで・・知ってるの?
『どうしてって顔してるね』
『だって・・』
誰にも内緒の・・気づかれるはずのなかった秘密なんだ。
何も趣味の無いボクにとって唯一母さんに知られること無くスリルを味わえる趣味。
冷や汗をかくボクを見てニヤリと笑う先生。
先生は自分のバッグから一冊の本を取り出した。
『あ・・』
ボクの持ってる洋書の・・最新巻・・
『・・僕も、君と仲良くなりたいな』
そういうと先生の顔が近づきボクの唇に先生の指が触れる。
『嫌かい?』
『・・いやじゃ・・ないです』
互いの触れた唇が離れると先生はニッコリと笑う。
『お母さんにナイショ、一つ増えてしまったね、栗原君』
ナイショ・・イケナイこと・・ああ・・
どうしよう・・クラクラする・・
『はい・・せんせい』
母さんごめんなさい・・
この刺激・・拒めないよ・・
最初のコメントを投稿しよう!