花火なんて、、、大嫌い。

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午後4時。 荷物を持って、予約してた美容院に向かおうとしてた私の携帯が震えた。 嫌な予感がした。 「芽衣(めい)、悪い。やっぱ今晩はこのままセンセイに貼りついてないとダメそうだ。この山を越えたら必ず埋め合わせするから」 「、、、えぇ-!?」 「ほんと悪い」 「そんならそれで、もっと早く連絡してよー!」 もうここまで支度してしまったのに。 左手に下げた大きな紙袋に目をやる。 「仕方ないだろ。もう3日ほど半徹夜状態で、俺も頭あまり回ってないんだ」 「わかった、もういいよ!」 「め、」 隆(たかし)の言葉を最後まで聞かずに、携帯を切った。 もう知らない知らない知らない!! バカバカバカ!! 隆のバカヤロー!! バサッ。 持っていた紙袋を玄関の扉に投げつけた。
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