花火なんて、、、大嫌い。

3/111
前へ
/111ページ
次へ
怒っている勢いで、携帯の電源も落としてやった。 そのまま玄関に座り込む。 ぽろぽろぽろ。 家の鍵を握っていた右手に雫がいくつも落ちた。 だって、、、だって3週間ぶりなんだよ? ちゃんと会えるはずだったの。 すごくすごく楽しみにしていたのに。 黄色い大輪のひまわりの柄の、きれいな浴衣も用意したのに。 目の前に落ちた袋から顔を出している、少しだけピンクがかった白地の布に目をやる。 もう知らないよ、あんなヤツ。 一生仕事と付き合えばいい。 もう大っきらい!! 涙に濡れた頬をごしごしこする。 ふと目に入る、手の甲についた薄いピンク色。 そうだ今日は新しいチークも試したんだった、、、 ほんとここまで気合を入れたのに。 バッカみたい私、、、。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

284人が本棚に入れています
本棚に追加