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「村上。この件の詫びと礼は、週明けに」 「分かりました」 「じゃあ、またな」 「はい。さようなら」 手短に別れの挨拶を交わし、二人に手を振る。並んで歩く二人の後ろ姿を、そっと見送っていると。 佐藤君が、とんとんと僕の肩を叩いた。 「俺達も、帰りませんか?」 うちに戻ることを、帰る、と彼は言った。行く、ではなくて、帰る。その言葉のセレクトに、頬が綻ぶ。 「うん。そうしようか」 バスを使ってもよかったが、秋の澄んだ空気を感じながら、彼と僕は歩いて帰宅することにした。
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