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今日は父と母の一回忌だ、僕は未だに両親の死を受けられないでいる。突然の出来事だった、両親は二人とも交通事故にあった、ひき逃げで犯人は未だに捕まっていない。
上の圧力で捜査は打ち切りになった、僕はその上の勢力を知っている。
【十三人委員会】という変わった組織。僕が調べた限りだと、一人の教祖と十三人で構成されている組織。
組織自体は小さいのだが、一人一人の権力などは少数国に匹敵するほどの力を持っている。
日本の政治家などは組織に媚を売って、治安を守っているのだそうだ。こんな組織がなぜ僕の両親を殺したのか理解できない……
普通の家系だと思っていたのに……
一回忌が終わろうとしていた時一人の女性が僕に話しかけてきた、遠い親戚か何かだろう。
「隣、いいかしら?」
「えぇ……」
とても綺麗な女性だ。美しい黄金色の髪、透き通る様な美しい肌。見た所、僕より年上だろう。お淑やかで包容力がある人だ、結婚するならこういう人がいい。
「えーと、僕の親戚ですか? すいません……親戚などは葬式ぐらいでしか顔を見た事が無くて……」
女性は、黙って頷いた。なんでこんな美しい人を僕は忘れているんだろう? きっと葬式で両親の死で余裕が無かったからだろう。
「これから、どうするの?」
「そうですね……とりあえずこの無駄に広い家を売って、一人静かに暮らそうと思います。両親が亡くなったショックから立ち直るまで」
半分本当だが、半分嘘である。実のところを言うと組織に僕も狙われてるのではないかと怯えているのだ。
「あぁ、肉親が居ればな……貴女みたいな包容力があって綺麗な姉が居ればなぁ……」
僕は冗談半分でそんなことをつぶやいた。すると、女性は驚きの一言を僕に言った。
「覚えていないのね……貴方がまだ小さいころだったから……」
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