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言いながら、ゆっくりと手首を縛っている布をほどいていった。
水を含んだ布が手首からほどけ――久しぶりに解放される。
「そのままじゃあ、拭きにくいでしょう?」
解放された手首をさすりながら、寒波の顔を見る。
「言っときますけど」
寒波が微笑んだ。
「逃げようなんて甘い考えは捨てた方がいい。もしも逃げようなんてバカなことしたら……徹底的に快楽で責めて縛りつけてあげますから」
背中がぞくりと粟立つ。
寒波の微笑みから本気が伝わってくる。
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