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「それで?」と佐多が冷たく寒波を見据える。
「私を呼びつけた理由はなんだ?」
尊大な態度の佐多を無視するように、寒波が私の肩を抱いた。
「彼女とね、一緒になろうと思うんだ」
「な……!!」
あまりに突拍子もない宣言に呆気にとられる。
ユウを見れば、彼もまた言葉をなくしたようになっている。
「ダメ? ダメなら愛人でもいいけど? あんたが選んできた女と結婚してやるから、彼女を愛人にする」
「何を言ってるのよ!! 人を馬鹿にしてるの!?」
あまりの言い種に寒波に怒鳴ると。
「僕は本気だけど?」
意にも介さず、あっさりとそう言い切られた。
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