紺野君観察日記。

6/15
前へ
/106ページ
次へ
なんで肩に彼の腕が回ってるの?!恥ずかしい。みんなが注目する。 「ええぇええぇっ!!?」 張り裂けんばかりに大きな声が耳に響いた。 私よりも先に声を上げたのは、言うまでもない。さくちゃんだ。 「こっ…こここ、紺野君!?」 「…ん?何?由奈」 彼の唇が薄く開いている。 冗談が過ぎるよ!これは。 ああ、みんなシーンとしてるし。 「誤解を生まないで!」 まさか、彼がこんな意地悪な人だったとは。こんな喋る人だったとは。 ほんとにびっくり。 全然話したことのない彼が今はこんなに身近に感じてしまう。 不思議な人。私の人見知りが全然平気だった。 今日、ワタクシ広瀬由奈は、昨日初めて話したばかりの人と、付き合ってる疑惑が流れてしまいました。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加