15人が本棚に入れています
本棚に追加
「……その決意は固いのじゃな?」
長の問い掛けに、私は強く頷く。
「勿論です。
この選択が間違っていて、例え命を奪われようとも、私のこの意志は変わりません」
「……その心意気、しかと受け取った。
ならば紅葉。
お主に妖討伐の任を与える」
「よ、良いのですか……?」
あまりにあっさりと承諾されたから驚く。
「もともと、お主の気持ちを知りたいが為にした話じゃ。
どちらを選んだにせよ、それはこの任務を任せるか否かを決めただけじゃ」
長の言葉に、私はホッと息を吐いた。
「ふむ、話を戻すぞ?
最近、各地で妖が頻出しているのは知っているな?」
「はい……知っています」
「その妖達を封印してまわるのだ。
お供は諒、お主がついて行くのじゃ。
紅葉一人じゃまだ術の方に不安が残るでな、お主が居れば安心じゃ」
最初のコメントを投稿しよう!