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「承知致しました」
長の言葉に諒が頷く。
「紅葉、お主はどうじゃ?」
「この任務、受けさせて頂きます!!」
「ならば出立は明日の朝。
妖達は全国に出没しておる。
長く辛い任務にはなるが紅葉、諒、頼んだぞ。
出立までに親しい者への別れは済ませておくのじゃぞ」
長はそう言うと私達に話は終わりだと告げ、私室に戻って行った。
***
「っ、たく!
見てるコッチがハラハラすんだよ!!」
長の屋敷を出た私に待っていたのは諒からの不満。
「ご、ごめんなさい……。
あの時は私も必死だったから……」
「別に怒ってる訳じゃねぇよ!
ただ、心配したってだけだ。
ほら明日の朝にはもう出るんだぞ?
早く準備しとけよ!」
諒はそう言うと自分の家に帰っていった。
私も家に戻り、明日の支度をし眠りに就いた。
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