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「え?ま、待ってよ!」
私の返答を待たずに前を歩いていってしまう諒の背中を慌てて追い掛ける。
***
「っし、なら俺は町で情報収集して来るから紅葉はこれからどうするか考えておいてくれ」
「わ、分かった!
あんまり遅くならないでね!!」
あれから宿を見つけるまでに時間がかかってしまい、今はもう陽が傾いている。
諒は部屋に差し込む夕日に顔を照らされながら外へ行ってしまった。
これから、どうするか……か。
取り敢えずしばらくは諒が集めてきてくれる情報を頼りに町の周辺を回ってみるしかないかな?
何処にどの程度出てるかも分からないし。
妖……か。
私が本当は半妖だったなんて……。
まだ夢を見てる感じがする。
全然、妖としての力なんか無いから不思議な感じだな。
……諒は私のこと、怖くは無いのかな?
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