死亡フラグが回収できません

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「だって、どうするの?ゆーちゃんこんなに可愛いんだもの。誘拐なんかされたら、ママ、生きていけない…っ」 「…や、高校生を誘拐なんてしないだろ。ましてや俺、男だし」 「ママ、泣かないでおくれ?あぁ、そんな君の泣いた顔も美しいよ、まいハニー?」 「ダーリン…(トゥンクゥ)」 「うん。とぅんくぅじゃないから。二人だけの世界に行くのはまだ早いから。もうちょっと話しをしようか?」 思わず泣き真似をするのを忘れてそう問いかけると、目の前でよりいっそうイチャイチャいっちゃいっちゃしだした両親の視線が俺に向けられた。 「あ、ゆーちゃん泣いてない」 「ほんとだ、泣いてない」 「や、そんなこと言ったら、母さんだって泣いてないだろ。アレ泣き真似だろ」 しばらくそれについて言い合いをしていたが、俺はハッと元々の家族会議の議題を思い出す。 「じゃないよ!なんで俺が転校しなきゃなんないわけ?一人暮らしできるよ!全然うぇるかむだよ!?」 「なに言ってるのゆーちゃん!お料理できくせに!」 「くせにってヒドい!練習すれば出来るようになるよ!…たぶん」 「お洗濯だってできないじゃない!」 「洗濯機の仕組みを理解したら使えるようになるよ!………たぶん」 「ほら、たぶんじゃない!」 「っ、そんなに心配なら、母さんが残ればいいじゃんか」 「え、だってイギリスよ?行きたいにきまってるじゃない」 「まぁまぁ、落ち着いてよ。ママも、ゆーちゃんも、ね?」 俺と母さんの言い合いをただただ傍観していた親父が、 不意に口を挟んできた。
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