act.12 回想

10/12
前へ
/12ページ
次へ
女たちを責めて遊んでいるうちに――父にバレた。 怒り心頭とはあの事だろう。 普段は僕のこと、見向きもしないくせに、あんなに僕に対して感情的になった父は初めてで――。 愉快で堪らなかった。 怒り狂う父に、これが世間にバレたら、あんたの地位はマズイんじゃないの? そう言ってやると、あっさりと隠蔽した。 変わりに、女を調達もしてくれた。 政治家と言うのは、歪んだ奴らが多い。 そんな奴らの好みに変えてくれと。 わざわざ女たちを調達して。 ――愉快で愉快で堪らなかった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

226人が本棚に入れています
本棚に追加