act.12 回想

11/12
前へ
/12ページ
次へ
この閉ざされた籠のような場所で。 歪んだ楽園で。 主人と二人、幸せだった。 幸せは続くと思っていた。 否、思い込もうとしていた。 いつかは崩れてしまうだろう、儚い楽園にしがみついて、執着して―― そして、彼女がきた――。 竜胆――。 僕が見つけた――小鳥。 次々に女が消えるのを黙って見ていられなくなった輩が、すがるようにして呼び寄せた彼女――。 彼女のことを調べあげて――面白いと思った。 理性でいろいろを押さえているだろう彼女。 そんな彼女を快楽で責めて、狂わせて、堕としたら……。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

226人が本棚に入れています
本棚に追加