act.12 回想

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ある日、僕は主人にこう持ちかけてみた。 『ねぇ、僕たちもやってみない? 女を誘って……快楽で責めて遊んでみない?』 なぜ、こんなことを言ったのか。 今でもよくわからない。 主人の欲望が僕の何かを目覚めさせたのか。 主人は最初は躊躇っていた。 けれど……一度“それ”をやり始めたら――止まらなくなった。 夜の街。 女たちを誘う。 僕も主人も見てくれは悪くない方だとは――自覚している。 女たちはバカみたいに引っ掛かる。 そして――狂うほどの快楽。
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