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「その石の価値が分かるのか…まあ、心配すんな。落ちそうになったらオレの魔法が発動すっから」
「説明するぞ。その石に魔力を流せ。そしたら闇属性を持っているのなら黒い石が光って、光属性なら白い石が光るからな」
千夏は心得ていると頷く。
「あとちゃんとイメージしろよ。じゃなきゃ光るもんも光らなくなるからな」
廃村の注意を聞き流し、白い石の方から魔力を流す。
「光属性はナシか…次」
光らない石を見て廃村は黒い石の方を促す。
「………闇属性もナシか…」
どっちも光らないのを確認して千夏は石を返す。
「これで検査は終了だ。…まぁ、光と闇を使えないぐらいで落ち込むなよ。アレは珍しいものなんだからよ」
「これのどこが落ち込んでいるんですか?貴方の目は節穴なのですか。廃村先生」
「その〝廃〟村はやめてくれない?オレのHPが…」
「マイナスの域に突入してください」
吐血し出す廃村ー灰村を放っておいて千夏は敷居から出た。
涼夜と深夜はもう終わったのか近くで待っていた。
「お待たせしました」
「大丈夫だよ。僕らもさっき終わったところだし」
涼夜のもとに駆け寄り、千夏は一礼する。
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