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宣言通り、山下くんはまっすーの葬式に来なかった。
錦戸くんも会わす顔がないって来なかった。
本当は俺も会わす顔なんてなかったけど、親に怒鳴られて葬式会場まで来た。
いたのは小山とシゲとクラスメイト。
まだ高校生になって一年も立たないうちにまっすーをなくすなんて誰が思ってたんだろう。
棺桶の中眠るように目を閉じているまっすーの亡骸は信じられないぐらい綺麗だった。
俺の家に尋ねてきた時は、悩んで寝れてないんだろうと思えたくまは消えて、涙の後も消えてしまっていた。
あの時のまっすーは、もういない。
まっすーの遺体を見ると、不意に涙がこぼれた。
それはけいちゃんとシゲも同じだったみたいで、気づけば俺たち三人はうずくまるように泣いていた。
まっすー、ごめん、ごめんって謝るのは心の中だけじゃ足りなくなって、気づけば口に出して嗚咽まみれに謝っていた。
友達じゃないなんて言ってごめん。
知らなかったんだまっすーの想いとか山下くんとの関係とか。
ごめん、ごめんなさい。
傷つけてごめんなさい。
ボロボロになって、まっすーが死んじゃって、やっと気づいた。
まっすーがいた日々がどんなにかけがえのないものだったか。
戻ってきてよ。まっすー。
今度はちゃんと、また最初から。
昔みたいに笑いあいたいよ。
どんなに嘆いたってまっすーは生き返りなんてしなくて。
どんなに棺桶の中にいるまっすーに声をかけても、まっすーの目は開かなくて。
「ごめんな……、ごめんな……っ、まっすーのこと助けてやれなくて、ごめんな……」
けいちゃんに肩を叩かれても、なりふりなんて構ってられなくて。
まっすーにさよならなんて言えない。言えるわけ無い。
「手越、手越っ……!もう、時間なんだって……」
けいちゃんに引きずられるようにまっすーの棺桶から引き離されていく。
火葬場に送られていくまっすーを潤んだ視界で見送った。
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