第1章

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地球を掌で転がした。 青い透明の球体は地球と名づけられた物体。 この青い透明の器の中に神によって創造された全てが入っていた。 「私はザイン」神は自らをそう呼んだ。 「ザイン」の傍らには4人の天使がいた。 夫々の天使は「海」と「空」と「地」と「人」と呼ばれていた。 4人は「ザイン」の命により青い透明の器に洪水を引き起こし 絶滅させたばかりであった。 この時、新たな息吹を甦らせ新たな世界を構築させるべく選ばれた人と動物は 箱舟に乗せられた。 「ザイン」はノアを選び、夢でノアに指示を与えた。 また諸々の民には天使を預言者として器の中に遣わしたのであった。 そして、来るべき洪水、その惨状を「ザイン」は青い透明の球体を掌で視ていたのである。 更に、もう二度と人類を絶やすことはしないと誓ったのであった。 《では、どうすべきか・・・。》 その後の人類、私が創造した人類を私に似たものにするにはどうすべきか。 それは「ザイン」の家へ辿ることの出来る切符となるであろう。 「ザイン」の家族になるべく条件を備えた者だけが入ることが出来るこの館。 たった一つのコミュニティである。 人として、生涯を終えて来るべくこの「ザイン」の館への条件を我知らずに 満たしたものはまだいない。 《では、どうすべきか・・・。》 捨て身の愛、見返りを求めない愛、選ばれた者は君だよ。 皆がこの館へ入れるように地上へ、そしてもう一度 この地球の中へ戻るのだよ。 《3人の人、4人の人、12人の人を連れてきなさい。》 それが選らばれた者への最初の条件である。 選ばれた者は、夫々の地へ未来への切符を得る為に 共に「ザインの家」へ入る為にコミュニティを構築すべく地球に旅立つであろう。
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