第10話 軋み始めた回廊

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「ち、ちち、違うよ!二人っきりじゃないよ!」 「それじゃあ何人?」 「四人……」 「比率は?」 「二対二……」 顔が熱を帯びていくのがわかったので私は俯き、それに比例して声も次第に小さくなっていく。 お母さんはニヤリと唇を得意気に吊り上げ、それでも口調は相変わらず落ち着いたまま一気に切り込んでくる。 「それで?その『彼』とは付き合ってるのか?」 「つつつ、付き合ってなんて……そんな事全然ないよ!私と彼は友達だし……」
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