126人が本棚に入れています
本棚に追加
「キスは?もう寝た?」
「いやいやいや!だ、だから全然そんなんじゃないって!それにそういうのは付き合ってからするものだし……」
お母さんはタバコの灰を灰皿に落としながら無邪気に微笑んだ。
「付き合わなくてもキスする事もあるし、抱かれる夜もあるもんよ女は。まぁあたしはそんな軽い女じゃないけど。とりあえず美羽は純粋なままでいてくれてちょっと安心した」
「もう……」
「けど……一つだけ約束しなさい」
お母さんは最後に大きくタバコを吸って煙を吐き出し、火種を灰皿に押し付けて消して笑顔を消す。
「あたしみたいな女にはならないで。あんたはちゃんと幸せな人生と、お手本になるような母親になりなさい」
最初のコメントを投稿しよう!