126人が本棚に入れています
本棚に追加
「お母さん……」
「間違えたり躓いたり、失敗して泣いてもいいから、未来への道筋を踏み外す事だけはしないで。あたしには出来なかった事だから」
お母さんは私の頭に軽く手を乗せて、再び無邪気な笑顔でニッコリと笑って見せる。
そのまま私の髪をクシャクシャと思いっきり掻き乱した。
「ああっ!もう!」
「あはははは!」
ボサボサになった髪を窓の反射で確認しながらも、お母さんの笑い声につられて私も思わず笑ってしまった。
母と子の二人だけの生活だけれど寂しくはない。
最初のコメントを投稿しよう!