【26】Good-bye and good-bye.

12/30
前へ
/782ページ
次へ
「嫌…。私は嫌よ…。 絶対に嫌。 私には冬馬が必要なの…。」 私はガバッと冬馬に抱きついて、 そしてギュッと冬馬の首に腕を回した。 「お願い…。 そんな事言わないで…。 離れたくないの…。 私には冬馬だけなの…。 知ってるでしょ? そんなの…冬馬が一番知ってるでしょ?」 私は冬馬にキスをした。 舌を絡め取り、 冬馬の唇を貪った。 離れたくなくて、 どうしても離れたくなくて……、 自分を抑えきれなかった。 ガタンッ、 その場で冬馬を押し倒して、 私は冬馬の服を脱がしていった。 嫌だ…。 嫌だ…。 私を見捨てないで……。 必死だった。 とにかく必死で、 冬馬の首筋に唇を這わし、 私は見境なく舐め回した。 「…杏奈、止めろ…。」 「…嫌…、」 「もう、決めたんだ……。」 「…嫌よ…。 冬馬は、…私がいなくても、 生きて行けるの……?」 私は冬馬の胸に顔を埋めながら聞いた。 頬をスリスリと擦り付けた。 言って…。 生きて行けないって言って…。 お願いよ…。 お願いよ……。
/782ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1174人が本棚に入れています
本棚に追加