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そして待ちに待った部活終わりの時間。
俺はいつものように猛ダッシュで教室に向かった。
ガラッとドアを開けて中に入る。
ハアハアと息を切らして見つめる先には杏奈の姿。
「あれ?今日は早いね。」
俺は窓際に寄り掛かっている杏奈に声を掛けた。
「うん、今日はミーティングだけだったから。」
「そっか。」
言いながら俺は当たり前のように杏奈の身体に腕を回す。
「…いつもそんなに急いでここに来てるの?」
俺の身体に包まれての杏奈の質問。
俺はその質問に思わず赤面。
カーッと顔が熱くなるのがわかった。
「…ち、違うに決まってんだろ!」
うわっ、カッコ悪!
マジでバレバレじゃんか!
そんな俺を至近距離で見つめる杏奈。
「ハハ、顔赤いよ藤沢くん!」
なぜか杏奈は余裕。
クッソ、ムカツク!!
「んっ!」
だから俺は不意打ちで杏奈の唇を塞ぐ。
角度を変えてもう一回。
ずっとこうしていたくて…、
俺は杏奈のアップルミントの香りに包まれながら、
チュッ。
音を立ててのキス。
それから俺は杏奈を抱き締める腕に力を入れた。
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