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唖然とする吉乃に、青年は形の良い眉を寄せた。
「ここで、何をしている」
「いや、何をって……ここ私の庭なんですけど」
「麗しき令嬢に、裸を堪能させていました」
「ちょっと! 誤解を招くようなこと言わないでよ。違うんです、この人が」
パァンっと乾いた音と共に、吉乃と変態の間の地面が抉れた。見れば、青年が拳銃を構えている。
「……銃刀法違反ですわよ」
とりあえず、それしか言えない吉乃に、青年はこちらを睨んで背後のマッチョに告げた。
「多少の怪我は構わない。捕らえろ」
「捕らえ……」
「そうはさせません」
変態が、コートのポケットから丸い物を取り出し、口でピンを引き抜く。
「ちょっと待って。それ手榴だ」
ぽいっと投げたそれは、次の瞬間、大爆発した。
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