それは、不器用に

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……。 冗談だと誰か笑ってくれないか 「え。すみませんもう一度お願いします」 有り得ない。有り得ない。 こんなの僕は予測してないよ 「…………バスケしたことないんだ」 さて、このバカを僕はどうしたらいい。 誰だって、 バスケしたかる奴は、もうバスケできる奴だと思うでしょう それを、なんだ。 この、男は。 「………一度もしたことがないの?」 「あぁ。」 清々しいくらいにはっきりと言う会長に目眩を覚えながら 「それで、話はそれだけじゃないでしょう」 眉間のシワを抑えながら吐き出すようにいうと 「バスケ教えてくれないか」 「最初に、言いましたよね。僕は暇じゃないって。」 チラリと会長をみると見えない耳としっぽが垂れてるようで 「………はぁ。」 僕のため息に一々シュンとする会長がそこにいるから 仕方ないなぁ 昔のよしみで今回だけだよ秋人。 「僕は甘くないよ」
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