第1話

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第1話

あれは彼の祖母の亡くなった冬の寒い日。 しかしそうとは知らずに、祖母が入院していた病院から歩いて数分の高校で、 彼は朝から国立系の高校の入学試験を受けていた。 午前中の学科試験も終わり、冷えきったお弁当を食べ、 昼からは個人面接があった。 試験官が当たり前のように問う「我が校が第一志望ですか?」 「いいえ、第二志望です。」彼は迷わず言い切った。 そして試験も終わり、心身ともに疲れて家に帰った。 しばらくすると祖母の入院してる病院に行っていた母から電話があり、 「おばあさんが亡くなった。。。」という連絡があった。 「もう疲れてるし、今日は動けない。。。」と言って電話を切った。 彼は本当に疲れていた。祖母が亡くなった事を気にするよりもただただ休みたかった。
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