迷宮案内

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迷宮案内

「迷宮」 エイザトスに無数存在する異界と思わしき空間と繋がった場所。 ≪化物≫の跋扈する危険地帯であるものの、都市で生活していくのに必要なものは殆ど迷宮内で手に入れなくてはならず、また無限に沸き続けるとされる≪化物≫を放置していると活性期へと入り、外界、すなわち都市内に≪化物≫があぶれ出てきてしまう。故に人々は迷宮へと潜り、≪化物≫を狩り続けていく必要がある。 迷宮は大まかに「上層」「中層」「下層」と階層が分かれている。迷宮の深度は迷宮によって異なるため、明確な区分は存在しないのだが、往々にして層が変わると迷宮としての質が変わる。≪化物≫はより強く、また迷宮の作りはより複雑に。曰く、「空気さえも変わる」ためわかりやすいとされているが、いつ切り替わるのかわからないため、進むにも注意が必要。 その迷宮が何処まで深いのかは最下層へとたどり着くまではわからないのだが、こういった変化が目安となっており、例えば最上層から5階層ほど降りた所で切り替わった場合、10階層ほどで下層域に入り、15階層あたりが最下層になる。 踏破した迷宮であれば明確に区分されるのだが、未踏破の迷宮では、最前線、つまり探索中の階層を便宜的に「現状下層」と定義する。 現存する迷宮は五つとされているが、かつては倍以上の数が存在し、エイザトスの歴史の中で踏破され攻略されている。 その果てには「迷宮主」と呼ばれる≪化物≫がいる他に、最下層でしか手に入らない「稀鉱物」の中でも「一点物」と言われるような稀鉱物が手に入る。が、現存する五つの迷宮はまだ探索段階であるものの、かつての迷宮とは勝手が違うと言われており、その全てがこれまでとは別格の難易度。 特に第四迷宮に関しては明らかに上層部でありながら踏破されてきた他迷宮の下層に匹敵する≪化物≫や構造をしていることから、ほとんど探究が進んでいない状態にもある。
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