禿(かむろ)一派の日常

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「『バリカン』と『カミソリ』でしたら、どちらがよろしいですか?」 「!?」  ふわりと、私の手元の空気が揺れる。  その揺れに気付いたのか、ようやく御師様が私の方を振り返った。 「こ、胡蝶っ!?  その凶悪な武器をしまいなさいっ!!」 「オプションで、毛抜きもありますが」 「どうして増やすのっ!?  というか、文士能力を無駄に使っちゃいけませんって、いつも言っているだろうっ!?」 「御師様の随筆文通は、無駄な能力浪費ではないのですか?  仕事、しましょうよ」  私は文士能力で出現させたバリカンとカミソリを両手に、ジリジリと御師様へ迫る。  対する御師様は、両手で頭頂部をかばいながら、ジリジリと逃げていく。
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