眠る守護

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「もー、藤倉家は連城家の分家筋だって教えただろ前に。君も社会に出るなら人が一度言ったことは覚えとくかメモしとくのが常識だからね」 「……すいません。じゃねえって! もしや知らなかったのおれだけ?」 「そう。理解した? 先進んでいい?」 「なんで親がおれに黙ってたんだ」 「連城家の方針。これも前に言ったよ。君が決断できる年齢になるまでは公表しないって」 「それは聞いた。で、なんであんたがうちに来るんだ」 「だから、君に助けてほしいことがあるんだって、何回言わせるんだよ」  確かに以前、困ったら協力すると約束はした。  だが、他人を巻き込むことを嫌う傾向のあった広希が、いきなり現れて頼み事をするだろうか。 「広希さん」 「……なに、マジメな顔して」 「ちゃんと話聞くから。こんな場所じゃなくて」 「昭人くん?」
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