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他人に聞かれずにすむ場所は、公園しか思いつかなかった。
狭いためか、遊具がいくつかあるだけで植えられた木はない。そのほうがいい、と昭人は何となく思っていた。
「あんたがおれに頼みごとって、変だ。しかも直接うち来るか普通。メールか電話するだろ、まずは」
「だって、連城家の人々は守護使うから電話いらないんだよ」
「はあ? 守護って確か、自分を守ってもらう契約だろ。なに緑を便利に使ってるんだ」
「相手と会話できないのが少々難あり」
うーん、と腕を組む。
「……電話したほうが早くね?」
「……私もそう思うけどね」
「なんで使わないんだ」
「伝統なんだよ。昔は家に電話なかったから」
「いつの時代だ!」
「古い家系だからね。なんで一般の方々はああいう器用な作業できるのかな。不思議でしょうがないよ」
「一般……って」
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