遅咲きの繚乱

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男がベッドに戻ってきて、ベッドに膝をついてオレを抱き寄せて顎をつかむ。 「俺しかいないんだよね?んで、俺が好き?好きになりそ?」 動揺して答えられずにいると、綺麗な顔が不愉快そうに歪む。 「ほんとに犯すよ?」 どういうことか、何が起きているのか判らずに呆然と男を見つめる。 「遊ばれたの?俺」 あわてて頭を振ると、男が俺を抱きしめる。 「じゃあ本気になって。俺の事好きになってよ」 こくっと頷くと激しく唇が重なる。角度を変えて何度もキスをされた。 されるままのオレの口に男の指が滑りこんで焦れたようにこじ開けて舌が滑りこんでくる。 長いキスが終わる頃に、これがファーストキスだと気づいた。 「オレ、これがファーストキスだ」 男の綺麗な顔がほころんだ。 「俺、ラッキーだな」 もう一度唇が重なって、どうやらオレには若い恋人が出来たようだと気がついた。 <遅咲きの繚乱・おわり>
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