遅咲きの繚乱

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両手を口から外させられて、横に釘付けにされた。 腰の間に男の体が入り込んで、ジーンズの上からでも判る硬く張り詰めた部分をこすり付けられた。 「もっと聞かせて。」 男の腰が小刻みに動く。ジーンズごしにお互いが触れて快感を呼び起こす。 ぐるぐる混乱する頭で、男が声を聞いても大丈夫なんだと理解する。 理解すると、もう声を堪えることが出来なくて大きく喘いでしまう。 男の指が体の間に入ってきて、中に滑りこんでいく。 慣れて来た後ろが何本目かの指を呑み込むようになると、男が耳に息を吹きかけながら囁く。 「どうする?そのままして欲しい?」 病気のことが頭を過ぎった。男はさぞかしもてるだろうから。でも、平凡な自分にはこれから先があるなんて思えなかった。だったら……。 「そのまま……」
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