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あ…またコクられてる。
皆 ほんと懲りないんだから…
アイツは河内亮。
なぜかモテるクラスメイト。
…なぜか、でもないか。
アイツはそこそこ成績も良くて、1年にしてバスケ部のレギュラー。
人当たりも良いから好かれて当然だ。
私は吉原詩織。
周りからの印象はたぶん、明るくて 賢くて 頼れる学級委員ってとこだろう。
「何の用?」
「あのっ!入学したとかきからずっと好きで…その… 付き合ってください!!」
「ごめん ムリ。私そういうの興味ないから。他当たって。」
期待させない。
これ、お断りするときの鉄則。
「あのっ!せめてメアドくらい…」
「ムリだっていってるでしょ。しつこいのってウザいから。」
ちょっとひどいこと言ったかなって思ったけど、断りきれずにずるずる付き合いをもつほうが残酷だ。
私はそれを
よく、知ってる。
「そんな言い方しなくてもいいんじゃないの?傷つくよ?」
げっ…河内…
何で今会うかな…
見られてたし…
「何?あんたには関係ないでしょ」
「いや~せめてもうちょっと言い方あるんじゃない?」
「あれでいいの。変に期待されても困るから。」
「ふーん」
たいして興味もないようなこたえ。
興味ないなら聞かなきゃいいのに。
キーンコーンカーンコーン…
ヤバ…
学級委員が遅刻とか洒落になんないから!
わたしは「頼れる学級委員」なんだから。
河内はスルーして、教室へ向かった。
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