第1章

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あ…またコクられてる。 皆 ほんと懲りないんだから… アイツは河内亮。 なぜかモテるクラスメイト。 …なぜか、でもないか。 アイツはそこそこ成績も良くて、1年にしてバスケ部のレギュラー。 人当たりも良いから好かれて当然だ。 私は吉原詩織。 周りからの印象はたぶん、明るくて 賢くて 頼れる学級委員ってとこだろう。 「何の用?」 「あのっ!入学したとかきからずっと好きで…その… 付き合ってください!!」 「ごめん ムリ。私そういうの興味ないから。他当たって。」 期待させない。 これ、お断りするときの鉄則。 「あのっ!せめてメアドくらい…」 「ムリだっていってるでしょ。しつこいのってウザいから。」 ちょっとひどいこと言ったかなって思ったけど、断りきれずにずるずる付き合いをもつほうが残酷だ。 私はそれを よく、知ってる。 「そんな言い方しなくてもいいんじゃないの?傷つくよ?」 げっ…河内… 何で今会うかな… 見られてたし… 「何?あんたには関係ないでしょ」 「いや~せめてもうちょっと言い方あるんじゃない?」 「あれでいいの。変に期待されても困るから。」 「ふーん」 たいして興味もないようなこたえ。 興味ないなら聞かなきゃいいのに。 キーンコーンカーンコーン… ヤバ… 学級委員が遅刻とか洒落になんないから! わたしは「頼れる学級委員」なんだから。 河内はスルーして、教室へ向かった。
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