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その記念すべき日、俺は激痛と共に目が覚めた。
「痛てぇっ!なっ…なんだ!?」
飛び起きたいが、それも出来ない。体がひたすら重かった。
「カイン、おはよ♪」
ミュウ、お前か…。なんで飛び乗るんだ。
「降りろ」
「やぁよ。1人で旅にでようなんていう薄情者は、こうしてガッチリ捕まえとかないと!」
「痛てっ!痛いって!ごめん、悪かったからっ…ギブ!」
思わず悲鳴をあげると、ミュウは満足したのか、フン!と鼻を鳴らして俺の上から退いてくれた。
ちくしょう…!マジで痛かったし!
「なんでお前がいるんだよ…。」
「アリアが教えてくれたの。」
そっかぁ…アリア、心配してくれたんだな。
ミュウとは、ガキの頃から兄妹みたいに育った。
俺の育ての親であるアリアに、俺を預けた冒険者の1人、聖魔導師がミュウの親父だ。俺とミュウは、いつも一緒に戦闘のイロハを叩きこまれていた。
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