第2章

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―――――――――― 8/11(月) こんにちは。 先週はありがとうございました。 もしお暇でしたら、今週いつでも構いませんのでお食事に行きませんか?           12:05 ―――――――――― 営業の途中に車でコンビニ弁当を頬張っていると、千秋ちゃんからラインが来た。 食事かぁ……。 別に断る理由もないが、気分が乗らない。 でも、渡瀬の紹介だし、こないだもきっと無理をして来てくれたのだろうから無下に断るのも悪い。 あまり気が進まなかったが、水曜日の仕事帰りに千秋ちゃんと食事をする約束をした。 夕方、仕事を済ませて社に戻ると、俺のデスクに大量に積まれた書類の一番上に見慣れないクリアファイルが置かれていた。 クリアファイルを手に取ると、白紙の用紙の裏に一枚の黄色い付箋がついていた。 そこには、達筆な字でこう書いてあった。 『配線ありがとうございました。お礼をしたいのですが、今週食事でもいかがですか?返事はこちらにください』 付箋の一番下には、携帯のアドレスが書かれていた。 小早川さんだ。
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