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二秒だけ彼女に目をやると、いつも通りパソコンに向かって仕事をしている。
ついでに上妻課長にも目をやるが、上妻課長の姿はなかった。
お礼なんていいのにな。そーゆー所は生真面目なんだな。
白紙用紙から付箋を取ると、ジャケットの内ポケットにしまった。
◇
夜、帰宅すると、缶ビール片手に彼女にメールを打った。
――――――――――
お疲れ様、高坂です。
付箋読みました。
配線ぐらいでお礼なんていいよ。
気持ちだけ頂いておくよ。
ありがとう。
――――――――――
彼女からの返事はすぐに返ってきた。
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私の気持ちがおさまらないんです。
だから食事に付き合って下さい。
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ぶっ。なんじゃそりゃ。
気持ちがおさまらないって、まだ俺に文句でも言いたいのか?
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何それ、どういうこと?
まだ俺に何か言い足りないことでもあるの?
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