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ベッドの端に座ってゴクゴクと飲み干す彼の姿を見て、ドキドキしてしまう。
淡いブルーのオックスフォードシャツを着ている彼の首元は、ボタンが大きく開いていて、ミネラルウォーターが喉を通過するたびに喉仏が上下する。
私とは違う、太い首。
肩幅もがっしりとしていて、“男”を感じる。
「ん?」
視線に気がついた彼は、私を不思議そうに見つめる。
「なんでもないよ」
思わず目が泳いでしまった。
すると彼は「こっち、おいで」とベッドをポンと叩く。
「う、うん」
なんだか緊張するんだけど……。
座らないのもおかしい。
ゆっくりゆっくり近づくと、彼が私に手を伸ばし、あっという間に……。
「知樹?」
座るどころか、天井が視界に入る。
「浴衣だったら最高だったのに」
「でも、まだ食事……」
私をベッドに押し倒した彼は、私の肩の横に両手をついて、じっと私の瞳を見つめる。
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