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「んっ、あっ……」
すぐにカーディガンを脱がされ、首筋に彼の舌が這っていく。
「楓……」
溜息交じりの彼の声を聞くだけで、体の奥が疼いてしまう。
たくし上げられたカットソーと、いつの間にか外されたブラ。
彼の骨ばった大きな手が、私の胸を直にとらえる。
「あっ……」
ほんの少し触れられるだけで、声が出てしまう。
ここはリゾートホテル。
大きな声は響いてしまう。
激しくなる彼の愛撫に、声を噛み殺して耐えていると、フッと彼の動きが止まった。
閉じていた目をうっすら開けると、ほんのり頬を赤らめた彼が、私を見つめている。
恥ずかしいから、そんなに見ないで。
「かわいいな、楓は」
恥ずかしさに耐え兼ね、両手で顔を覆うと、彼はいとも簡単に私の手を取り去った。
「ちゃんと、見て? もう俺達は一生一緒にいるんだよ? なにも恥ずかしがらなくていい」
そのセリフはずるい。
『一生一緒に』なんて言われると、幸せの渦にのみこまれ、なにも抵抗できなくなる。
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