第1章・10年待ってて下さい

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「美羽ちゃん、優しい。流石ね」 私が褒めると、美羽は満更でもなさそうな笑顔で景太に言う。 「そういう事情だから、帰らなきゃ」 一人で帰るのではなく、もちろん景太も一緒に帰るのを促す口調。 「また、いつでも来てね」 「はい。ありがとうございます」 美羽が返事をして、二人はほぼ同時に立ち上がった。 私も一緒に玄関を出て庭を通り、門の所で二人を見送る。
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